取組紹介

鳥取県内の「森のようちえん」への支援について ,

内容

森のようちえんとは、自然体験活動を基軸にした子育て・保育や乳幼児期教育の総称で、国内でも広がりを見せている。

・1950年代にデンマークで始まり、以後自然環境を活用した保育(幼児教育)として世界に広がる。

・北欧等では制度化も進み、公的補助や専門指導者の養成プログラムも確立されている。

 本県では、全国に先駆けて運営費補助等の支援を行うとともに、効果研究を継続している。

また、平成25年度に官民共同で「森のようちえん認証制度」の検討を開始し、平成27年度の創設に向けて取り組んでいる。

1 全国の状況

  ・2008年11月には全国的な組織として、「森のようちえん全国ネットワーク」が設立された。

  ・ネットワーク設立からの5年間で51団体が増加している。

   【全国の開設状況】(2008年以降は全国ネットワーク登録数、それ以前はネットワークで把握した数)

1986

1995

2000

2005

2008

2009

2010

2011

2012

2013

22

33

39

58

75

83

101

113

123

126

2 鳥取県の状況

  ・平成21年に「まるたんぼう」が開園、現在通年型の森のようちえんとして5園が活動している。

所在町

ようちえん名

開設年度

利用者(H26.5)

( )内は移住者

受入年齢

開所時間

(曜日:月~金)

智頭町

森のようちえんまるたんぼう

H21

  27人(4人)

3歳~就学前

9:00~17:00

空のしたひろば すぎぼっくり

H24

  10人(8人)

3歳~就学前

9:00~14:30

伯耆町

hughug大山森のようちえん

H24

12人

3歳~就学前

9:30~16:00

鳥取市

いきいき成器保育園

H25

9人

満2歳~就学前

8:00~17:00

風りんりん

H26

8人

3歳~就学前

9:00~14:30

3 森のようちえんに関する事業

    鳥取県独自の「森のようちえん認証制度」の平成27年度創設を目指し、官民協働で検討を行うとともに、その運営に係る経費を支援している。併せて、森のようちえんの効果研究を継続的に行っている。

 

   (1)鳥取県協働提案・連携推進(アドボケイトプランニング)事業(H26予算額:2,000千円)

     ・官民が連携し、大学教授等も交えて、森のようちえん認証制度の検討を行っている。

      (「まるたんぼう」(代表:西村早栄子氏)の提案)

 

   (2)運営費助成モデル事業(H26予算額:21,861千円)

     新しい認証制度(鳥取型)の創設を検討するため、モデル事業を実施する。

      ※ 以下の内容は案段階のものであり、現在、細部を調整中です。

内   容

・実施主体:民間事業者(NPO、任意団体、個人)

・対象年齢:3歳児~就学前児童(年度途中に満3歳となる児童も対象)

・利用規模:1グループ3人以上、20人以下(1施設でグループの複数設置も可)

・職員配置:1グループには、最低2人の職員を配置し、内1名は保育士又は幼稚園教諭の有資格者とする(15人を超える場合は、3名以上を推奨)

・そ の 他:利用児童が休憩できる措置を講じていること など

補助単価

【基本額】年額2,673千円(非常勤の保育士2名の場合)

【加算額】年額   450千円(保育士又は幼稚園教諭の有資格者に対し加算)

 

   (3)効果研究事業(H26~28予算額:3,000千円)

     <平成23~25年度>

      ・鳥取大学への委託により実施

      ・平成25年度は、「まるたんぼう」「くじら雲(長野県安曇市)」を主な実例対象に、森のようちえんにおける幼児の発達を身体性、精神性、知性、社会性の観点から調査・分析

        ⇒ 身体性、精神性、知性、社会性ともに好ましい発達が得られたと分析

           ただし、更なる検討・分析が必要と判断

     <平成26~28年度>

      ・3年間の研究結果を踏まえて、「鳥取県幼児教育振興プログラム」との整合性、卒園生の就学後の発達状況なども盛り込みつつ、調査研究を進めることを想定して調整中。

 

4 保護者の声

 <4~7歳の3児の母>

  ・数年前、園舎をもたずに野外保育する「森のようちえん」を知り、「雨の日も雪の日も外なんて、ありえない!」と思ったが、智頭町の森のようちえんに1日体験に行くと、はじめは1人で坂道も上れなかった甘えん坊の長男が、川に入り、1人でずんずん歩いて行く。「これはいいかも。」考えが変わった。

  ・3人の子を1年間通わせ、体力と自主性が育まれたと感じた。

  ・鳥取には森だけでなく、海も砂丘も川もある。「いろんな自然の中で思いっきり遊んで、生きる力と知恵を身につけて欲しい。」

 <3歳の父>

  ・東京での生活では、親として子どもに教えてあげられることが少ない。

  ・「森のようちえん まるたんぼう」を見学し共感。鳥取市の空き家バンクシステムを通じて家が見つかった。

  ・移住の決め手は子育て環境。「森のようちえん」は子どもたちが生き生きとしていて理想の保育の形。

 

5 森のようちえん一日のスケジュール例

9:00~ 9:30

集合→移動(連絡ノート提出、出席シール貼り、健康チェック)

 9:30~10:00

おはようの会(森にあいさつ、歌、手遊びなど)

10:00~12:00

おさんぽ(合間におやつ)

12:00~13:00

お弁当&自由

13:30~14:00

さよならの会(絵本、わらべ歌、森にあいさつ)

14:00~14:30

園舎に移動→早帰りの子は帰宅

14:30~17:00

お昼寝、自由遊び、おやつ

17:00

解散

 

6 鳥取県ホームページ

  http://db.pref.tottori.jp/yosan/H26HojyokinKoukai01.nsf/53d4b3d3f0d5ae3b4925755c00386b78/58e240696e67ccb749257d040004c962?OpenDocument

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